昨年のはじめから少しずつ準備を進めてきた、第2回那須フロンティアフォーラム(障害の枠を超えて「一人ひとりの社会参加に向けて〜社会的ひきこもりを考える〜」)。平成13年11月25日(日)、黒磯市文化会館小ホールにて無事開催することができました。
 当日は、私たちの予想を遥かに越える400名もの方々にご参加いただき、まさに嬉しいヒメイ。と同時に席数・パンフレットが足らなくなるというハプニングで、皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。(パンフレットをお持ちになれなかった方、本当に申し訳ありませんでした。)フォーラムのご報告は以下のとおりです。

特別講演

 
精神科医の斎藤環さんから、「社会的ひきこもりとどう向き合っていくか」についてお話していただきました。社会的ひきこもりって何?という私たちの視点に立ち、資料を使って分かりやすく説明してくださり、具体的な対応の仕方などについても教えていただきました。
 不登校やいじめ、挫折体験など、さまざまなきっかけでひきこもりに至った人たちは、現在100万人前後はいると言われているそうです。ひきこもりを見極めるためには時間が必要だけれども、ただほ放っておくだけでは自然な回復は期待できない。家族や周りがひきこもりに向き合うための心構えを持ち、信じて相手の訴えに耳を傾ける。コミュニケーションを深めることが大切であるとのことでした。また、お話しの中には、“安心してひきこもれる環境作り”や“愛情ではなく親切を”など、たくさんのヒントも得られたように思います。

シンポジウム

 ひきこもりに関する様々な立場の方がシンポジストとして参加し、これまでの取り組みや今後の課題について意見が交わされました。
 ひきこもりの経験を持つ大学生:浅古法徳さんは、中学・高校時代の生活を振り返りながら、何かしたくてもできない辛さ、家族との関わり等について話されました。ある時期から家族が自分を見守るようになったこと、大検に合格したことなどが自信につながり、現在では、過去を今の魅力に変えていきたいと考えるようになったと話されました。
 親という立場から参加された栃木登校拒否を考える会:早川久子さんは、子供にとっての幸せは子供が決めること、子供の生きる力を信じることが大切と話されました。学校や家庭、社会という中で、その人らしく生きるということはどういうことなのか。ひきこもりを1つの選択と捉え語られたことは、私たちにとっての問題提議ともなりました。
 教育関係者として参加された元黒磯市児童生徒サポートセンター:人見正巳さんは、ひきこもりを“大人になるための一過程”“自分探しの時期”と捉え、介入の時期を焦らず見ていくことの必要性について話されました。そして、長期的な関わりの中で徐々にこころのエネルギーを高めていくための工夫を行っていくことが大切であると話されました。
 医療関係者として参加した当法人副理事長で精神科医:的場政樹さんからは、ひきこもりと精神疾患の区別しにくい関係について、見極めの厳しさ・重要性を挙げられました。ひきこもりという言葉が一つの状態像であるが故に偏った見方になりやすいことに留意する必要があると話されました。
 質疑応答は、斎藤環さんにもご意見をいただきながら、時間いっぱい話し合いが行われました。社会資源の不足や地域ネットワークの未熟など課題となる点も示され、今後の方向性が見えるよい機会となったように思います。

ゲスト演奏
 
 千賀明三さん・太郎くん親子の演奏(ギターとブルースハープ)は、フォーラム終盤にも関わらず、かなりの盛り上がりをみせました。講演やシンポジウムで疲れたアタマを心地よくリフレッシュさせてくれる、一瞬で気持ちが軽やかになったのを覚えています。今回の演奏を聴いてファンになった人も多いのではないでしょうか・・・。ひとことで言って“かっこいい親子”でした。

ホリデー

 当日は、会場ロビーにホリデーも出店し、コーヒーとクッキーの販売を行いました。昨年同様!?コーヒーマシーンの不調にもめげず、見事完売いたしました。

ごあいさつ

 今回のフォーラムでは、本当にたくさんの方にご協力をいただき、ありがとうございました。当日は、ハプニング続きでてんてこ舞いだったこともあり、反省すべき点も多々ありました。そのような中で、回収されたアンケートからは励ましや要望・ご意見などもたくさんいただきました。「次回もがんばるぞー」と気合が入る想いです。本当にありがとうございました。
※後日、今回のフォーラムが〔下野新聞〕〔毎日新聞〕等にも掲載されました。

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