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回那須フロンティアフォーラム 障害の枠を超えて

「ひとりひとりの人〜僕が撮った精神科病棟〜」フォーラムの報告

 平成21年2月15日(日)、那須塩原市黒磯文化会館にて開催いたしました。
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回目を迎える今回は「精神障害を持つ方の生活や人生を知ることでまちを考えること」をテーマに精神科病院での取材経験が豊富な大西暢夫さんを迎え写真のスライドを使った講演を行っていただきました。

第一部講演 「ひとりひとりの人〜僕が撮った精神科病棟〜」

大西さんご自身、精神科病棟に入院する人たちのことを取材で関わるまで知らずに過ごしてきたことで、その存在を知ったときには衝撃を受けたと言います。「知らないということが差別をつくってしまう…。精神科病院を批判するわけではなく、精神科病院に入院する人たちのことを悪く言って欲しくないだけであるとお話します。物事を考えなければならないのは僕たち自身だと思うし取材している立場としても、世の中に表現していかなければと思っている。」とお話いただきました。ご自身が取材する中で、入院している患者さんの過去や生き方を知りお互いがお互いを尊重しあえる対等な関係が自然に築かれていくそうです。大西さん自身、その信頼関係の中で患者さんからエネルギーを貰うことができるからこそこれからも取材活動を続けていけると言うことでした。

第二部シンポジウム 「地域で暮らす精神障害者とのかかわりから見えてきたもの」

 室井病院 地域医療室で訪問を行う関谷洋子さん(精神保健福祉士)と生活訓練施設 アミーゴ荘施設長の小林誠さん(精神保健福祉士)、作業療法士の荻原喜茂(那須フロンティア理事長)にも加わっていただきお話いただいた。

 はじめに、かかわりの中でどんなことを学んでいるかについてお話いただきました。

 関谷さんは、訪問という地域の枠の中で関わることによって相手に正面から向き合うことができていますと言います。関谷さん自身、これからの人生どう生きていこうか迷っているときにかかわりの中で、「熱中すること」を大事にする生き方に出会ったとのことです。相手と向き合うことにより、自分自身が前向きな状態に変わっていけるということを感じているそうです。

 小林さんは、「支援者」として、こちら側が何かをしなければという思いがありますが、実はその逆で自分が相談にのってもらっているのではないかと感じているそうです。かかわりを持たせていただくことで、自分自身の人生の課題に気づかせてもらっていているとのことでした。かかわりをもつことは、人生の課題に気づかせてもらいそれを解決していくためのきっかけになっているそうです。

 次に、「障害の枠を超えて」をテーマにしたときに、私たちはまちの中で障害を持つ人にどうかかわっていったらよいかをお話していただきました。

 大西さんからは、写真を世の中に出すことによってより多くの人目に触れ何かの動きになればと思っています。自分自身、仕事で携わるようになってから精神科病院の人たちの生活の一部になっているとのことでした。取材で会った方たちを思い出すことを重ねていくことで、その人の生活を理解していけると思いますし、精神障害について敏感でいることが大事であると感じていますとお話いただいた。

 最後に荻原氏からの意見として、まちで見かけた認知症のお年寄りに自然に声をかけられることや視覚に障害を持つ方が信号待ちしているときに声をかけられることでまちのあり方は変わっていくのではないかとお話しました。今回のフォーラムを通じて、精神科病院に入院する人を日常で思い出す時間があればと思います。その存在を忘れずにいることでまちとして何か新しい一歩を踏み出すことにつながればと考えていますと会場に伝えました。



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